こんにちは、むちのむ(@muchinomu_blog)です。
今回は、「企業×大学」の研究室を紹介します!
まだ研究室に配属されていない大学生や院試で研究室を変えようと考えている方は、研究室を選ぶ際の参考にしてください!
研究室3種類を比較した記事はこちら
なぜ「企業×大学」?
少し長くなりますが、なぜ「企業×大学」の研究室があるのかを説明します。
まず、当たり前ですが大学が研究しているのと同様に、企業も研究をしています。
研究といっても、企業の研究は主に「応用研究」や「開発研究」であり、大学の研究は「基礎研究」が中心となっています。
簡単に言うと、企業の研究は「すぐに製品化すること」を目的にしており、大学の研究は「30年以上先にどこかで役に立つかも」という感じです。(すべてがそうではないけど)
とはいえ、企業(特に大企業)も長い目で見たときに競合他社に勝るように、大学でやるような研究もしたいという気持ちがあります。
そこで、企業はやりたいことと同じようなことをしている研究室と共同研究を行います。
そうすると、企業はあまりお金をかけずにやりたい研究ができます。
(一から実験装置を準備すると莫大な費用がかかるから)
しかし、もちろん企業がやりたいことをやっている研究室が必ずあるとは限りませんし、研究室を自由に使えるわけではありません。
そこで、企業は大学と共同で研究室を作るわけです。
そうすれば、企業側がやりたい研究を大学の研究室で行うことができます。
さらに社員を社会人ドクターとして送り込むことで、社員の育成にもなります。
大学側も研究資金が少なくて済むし、学生は特別な経験をでき、両者Win-Winとなるわけです。
「企業×大学」の研究室の特徴
- 貴重な経験をできる
- 共同している企業について詳しくなる
- 基礎研究があまりできない
貴重な経験をできる
「企業×大学」の研究室は数が少ないので、そこに所属していたということだけで貴重な経験ですが、社会人になる前に社会に出たような経験をできるというのが一番大きいです。
「普通」の研究室でも企業と共同研究をやることがありますが、それ以上に企業の人と関わりが強いです。
しかも、そういった経験をする分、そこに所属する人は他の大学生(大学院生)よりも大人っぽいというか、しっかりしている印象があります。(かなり個人差あり)
そしてもちろんこれは就活でもアピールできます。
やはり企業の人と接する機会が多いと、社会のニーズを知ることができるので、良いと思います。
共同している企業について詳しくなる
これは当たり前ですが、共同している企業の人と接するので、その企業について知りたいことを聞けるからです。
だから、「その企業に行きたい」と決めているのであれば非常に良い選択だと思います。
そこから他の企業に就職することも基本的に可能なはずなので、就職先を全く考えていない人も行っていいと思います。
基礎研究があまりできない
先ほども書きましたが、企業は「応用研究」や「開発研究」という「製品化を目指す研究」をするところです。
そのため、大学でしかできない「基礎研究」のような「目的を持たず原理を明らかにする研究」はあまりできません。
少し話がそれますが、最近大学の基礎研究が重要であるといわれています。
これは、ノーベル賞受賞者の大隈良典さんや本庶佑さんなど名だたる方たちが主張しています。
もちろん「応用研究」や「開発研究」に価値がないわけではありません。
「基礎研究」「応用研究」「開発研究」はすべて重要なものです。
ただ、「企業×大学」の研究室に所属すると、「基礎研究」をできない可能性が高いです。
おわりに
いかがだったでしょうか?
私は実際に「企業×大学」の研究室に所属しているわけではないので、研究室訪問の際に聞いた話やそこに所属している知り合いからの情報などをもとに書きました。
なので、「企業×大学」の研究室でも今回紹介したのとは全然違う特徴を持っているところもあるかもしれません。
少しでも興味があれば、研究室訪問をするか、先輩に聞いてみましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
研究室3種類を比較した記事はこちら
参考文献
文部科学省,経済産業省.“産学官連携による共同研究強化のためのガイドライン【追補版】”,2020-06-30
https://www.meti.go.jp/policy/innovation_corp/200630_guideline_tsuiho_r2.pdf
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